新築の一戸建て。
間取りやデザインを入念に打ち合わせして、見積もりを行って、自分たちが納得のいくものを選んだ。
・・・はずなのに、家が完成してみると、失敗。
こんな結末を向かえる方もいらっしゃるようです。
これには理由がありまして、家そのものには問題ないのですが、家以外の部分である「外構」の予算が原因で失敗していることが多いのです。
そこで今回は、せっかくの新築で失敗しないために知っておいてもらいたい「外構」の予算について紹介します。
1: 新築外構の失敗原因とは

新築なのに気に入らない。
こんな失敗はしたくありませんよね?
そこで新築の外構でよくある失敗原因をお伝えしましょう。
(1)視野が狭かった
家に意識が集中してしまい、これからの生活に必要となる外構を予測できないことは、失敗の原因になりえます。
例えば、あなたが子育て世代なら
- 駐車場
- フェンスの工事
- 物置
- 玄関アプローチ
- 門柱
ここまでは平均的に思いつく外構です。
そして、ここからが視野を広げ予測する部分です。
- 照明
- 駐輪場
ほんの小さなことですが、この2つを予測して予算を用意しておくかどうか。
駐車場ばかりに予算を使い、駐輪場を作らなかったため、自転車はいつも庭の空いているスペースに雨ざらし。
これでは、せっかくの新築でも後悔することになるかもしれませんよね。
(2)立地の特性を気にしなかった
家や駐車スペースなどは比較的意識しやすいものです。
しかし、家が建っている土地の特徴に意識がいく人は少ないですね。
- 実際に住んでみてはじめて、家の前を通る人が多かった
- 水はけが良くなく、雨水が溜まりやすかった
- 視線を感じやすいところへ洗濯物を干す場所があった
新築を計画するときには、現地の様子を観察し、このようなことがあるのかないのかを知っておきたいところです。
何も考えずに家と外構の予算を出し、住宅ローンを通したとしても、実際に工事に入ってみると、今上げたような「ストレス」を感じる状態があったとしたら、、、放って置くわけにはいきませんよね?
そうすると、すでに予算が決まった中から、ストレス原因を解消する外構工事が必要となり、当初考えていた外構工事への予算が少なくなります。
その結果どうなるかというと、当初考えていた外構も、ストレス原因を解消する外構も、どちらも満足のいくものではなく
「とりあえず対応した」
というものになってしまいがちです。
2つの失敗原因を紹介しましたが、どちらも共通しているのは、新築に合った外構工事の予算を誤ったというところ。
では、どんな風に予算すれば良いのか。
次から紹介してきます。
2: 新築外構の予算を知ろう

「建築費用の10%が外構工事の目安です」
そんな風に言われているところもあります。
確かに間違いではありませんし、根拠のない言い伝えでもないのですが、必ずしもこの数字が必要なわけではありません。
私が考える新築の外構工事の目安には
- どこに
- 何を
- どれくらい
- どんな材料で
作るのかで予算が変わってくると思っています。
そこで、ケース別に予算を見ていきましょう。
ケース1:おしゃれにしたい
デザインをおしゃれにしたい。
素材も良いものを使いたい。
見られることや、自分たちの理想も妥協したくない。
こんな場合なら、300万円~400万円の予算を見ておきたいですね。
ケース2:子どもの遊び場+家事へのやさしさ
家事が楽になるように、部屋からすぐのところにウッドデッキやテラスを作る。
お子さんが庭で遊べるような砂場を作る。
家庭菜園や花壇を作って暮らしに彩りを添える。
愛車のためにカーポートを作り、目隠しフェンスで視線のストレスを解消する。
こんな場合なら、200万円~300万円弱の予算を見ておきたいですね。
ケース3:必要最低限でOK
最低限必要な外構はというと
- 玄関アプローチ
- 門柱
- 門灯
- 家のまわりのフェンス
土地の水はけなどに不満がなければ、150万円弱の予算を見ておきましょう。
3: 新築外構でやっておくべき3つのこと

もし新築の外構工事が、予算の都合で一度にできないという場合、次の順序で工事を行っておきましょう。
(1)防犯対策
家のまわりに土が出たままというのは、サッと敷地に入れますから泥棒の餌食になりやすい状態です。
また、雨が降るたびに土が流れ出てしまいますから、ご近所からも「大丈夫?」と思われてしまうこともあります。
まずは防犯対策として、家のまわりをブロックとフェンスで囲い、安心できる状態を作りましょう。
(2)玄関アプローチ
玄関アプローチを作らないと、玄関を出入りするたび、土が崩れていきます。
また、靴やヒールが泥だらけになりますから、気分的に良いものではありません。
さらに雨が降ると、泥が跳ねて足元を汚しますし、土が掘れてきてくぼみが出来ることで歩きにくくなります。
土のままだと玄関の掃除も大変ですし、インターホンがないままだと、毎回玄関を開けないといけませんから、非常に不便な思いをされることでしょう。
玄関アプローチは防犯対策の次に行ってほしい外構です。
(3)雑草対策
マンションやハイツに住んでいると雑草は気になりません。
しかし戸建ての場合、家のまわりや庭には雑草が生えてきます。
そして、草引きは住んでいるあなたの仕事になります。
草引きの経験があまりない方は「草引きなんて簡単」と思われるかもしれませんが、多くのご家庭では半日とか1日使って草取りしておられます。
長時間にわたって、かがんだ姿勢で仕事をしますから、腰は痛くなります。
夏でも冬でも草引きは必要です。
貴重な休日を草引きに使うことにもなります。
そのうち、誰が草引きをするのかで口論が起こることもあるでしょう。
そこで、雑草対策として防草シートや砂利を使って草引きから解放される外構をおこなってもらいたいですね。
特にお庭の面積が広いご家庭には効果があります。
草引きで腰を痛めることもなく、休日をつぶすこともなく、誰がやるのかで口論することもなくなる。
防犯対策、玄関アプローチの次には、雑草対策を行ってください。
4: 外構はハウスメーカー?それとも専門業者?

新築の外構工事をどこに依頼するのがいいのか。
迷われる方も多いと思います。
そこで、それぞれのメリットとデメリットをお伝えしておきます。
■ハウスメーカー
(1)住宅ローンに外構工事費用を組み込める
(2)自分で専門業者を探し、工事の調整をする必要がない
(1)外構工事費用が専門業者と比べて高くなる
(2)家に合った外構、あなたの要望の外構というよりは、ハウスメーカーで決まっている「型」どおりの外構を提案されることが多い
■外構工事専門業者
(1)自社でデザインや施工をするので、家に合った外構が可能
(2)外構工事専門なので、あなたの予算に合わせて相談できる
(3)ハウスメーカーへ依頼したときよりも費用が下がることが多い
(1)自分で外構工事の業者を探す必要がある
(2)業者によって得意分野があるので、自分のイメージが得意なのか見極める必要がある
(3)外構工事の費用は業者それぞれなので、自分で見積もりの内容を確認することになる
5: まとめ
新築の外構工事が失敗する原因は、予算の確保と振り分け方にあります。
今回お話しましたように、誰もが「家」に意識が集中してしまい、家とセットであるはずの外構が置き去りになってしまうんですね。
そして家にばかり費用を割いてしまい、気がつくと予算内で出来る外構工事がイマイチな内容しか出来ない、ということになるのです。
あなたの努力の結晶である「新築」。
今回の記事を参考にして、あなたが想い描く通りのお住まいにしてください。
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